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ガソリン暫定税率廃止
運送ドライバーの不足や燃料費高騰などの課題を抱えている運送業にとって、ガソリンの暫定税率廃止はチェックすべきニュースとなっています。こちらの記事では、暫定税率の概要と廃止によるメリットや注意点をまとめました。
ガソリンの暫定税率とは
ガソリンの暫定税率は、ガソリン税に一時的に上乗せされている税金のことです。1974年のオイルショック後に道路整備の財源を確保するために導入され、当初2年間のみの臨時措置となっていましたが、延長を繰り返して50年以上継続してきた制度となります。ガソリンには国税の揮発油税と地方税の地方揮発油税という2つの税金がかかっているのですが、暫定税率分はこのうちの25.1円となります。
暫定税率は2009年に一般財源となり、使途が道路整備に限らず柔軟化しています。廃止についての動きが今までも起こってはいたのですが、財政状況の厳しさもあり税負担は変わりませんでした。
ガソリン代が値上がりして国民の負担が大きくなったことが問題視され、2010年にはトリガー条項も導入されています。これは、ガソリン価格が3カ月連続で160円/リットルを超えた際に、上乗せ部分である25.1円の課税が停止されるものです。国民の負担軽減のために設けられた制度ではありましたが、東日本大震災が起こったことで凍結されています。
ガソリン暫定税率の廃止について
暫定税率には消費税もかかっているため二重で税金を支払っていることになり問題視されていましたが、2025年10月1日に2025年の12月31日で暫定税率が廃止されることが正式に合意されています。これにより、ガソリン税の税率は本則分だけになるので1リットルあたり25円程度の税金となる見込みです。
ただし、急な値下がりになると駆け込み給油や買い控えなどが起こり世間を混乱させる可能性があるため、廃止までは段階的にガソリン補助金を使って価格を調整することが検討されています。
また、軽油引取暫定税率についても、2026年4月1日に廃止されることが決まっています。軽油引取税については都道府県税となるため最初は廃止対象ではなかったのですが、段階的に措置をして地方負担に配慮することで撤廃できるようになったのです。
ガソリン暫定税率の廃止で運送業へのメリットは?
月の燃料費の削減
ガソリンの暫定税率が廃止されることによる運送業最大のメリットは、燃料費が削減できることです。月の平均走行距離が7,000㎞、平均燃費が大型車で3.0km/リットル、中型車=5.0km/リットルの場合を例に削減効果を紹介します。
- 大型車10台保有の場合:10台×7,000km÷3.0km/リットル≒23,000リットル
- 中型車10台保有の場合:10台×7,000km÷5.0km/リットル≒14,000リットル
軽油1リットルあたりの暫定税率が17.1円であることを考えると、月間で17.1円×37,000リットルでおよそ632,000円ものコストダウン効果が期待できるのです。
より多くのトラックを保有していれば、その削減効果はもっと大きくなります。
経営が安定しやすくなる
これまであった燃料価格高騰対策補助金は、あくまでも一時的なもので経営する上でいつなくなるかが見えず、将来的な経営計画が不透明になるリスクがありました。一方、暫定税率の廃止は固定コストがなくなるものですから、燃料費が削減されることで経費削減になるのはもちろん、ドライバー不足や人件費高騰に悩む会社にとって燃料費のコスト削減は経営基盤の強化につながると考えられます。
ガソリン暫定税率廃止による注意点は?
燃料費のコスト削減は運送業にとって大きなメリットではありますが、コストが削減できたことを知ったメーカーや小売業などの荷主が値下げを要求してくる恐れもあります。運送業は傾向として荷主に対して弱い立場になることが多く、暫定税率廃止の嬉しいニュースが荷主の値下げ交渉の材料となってしまうことは考えておかなければいけません。
運送業のドライバー不足問題を改善するため適正運賃を収受できるように国としても標準的な運賃を設定していますが、適正運賃を求める交渉の場で暫定税率廃止分があるからと値上げできないような状況に陥らないよう、対策を考える必要があります。
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